● 概要 ●
構文 Object.Move Destination
Object.Copy Destination, OverWriteFiles
設定項目 内容
Object Fileオブジェクトを指定［省略不可］
Destination ファイルの移動先（コピー先）を指定［省略不可］
OverWriteFiles 既存ファイルの上書き可否をTrueまたはFalseで指定［省略可能］
FileオブジェクトのMoveメソッドはファイルを移動します。Copyメソッドはファイルをコピーします。
Fileオブジェクトは、FileSystemObjectオブジェクトのGetFileメソッドにファイル名を指定して取得します。
引数にはワイルドカードは指定できません。
Copyメソッドの引数にTrueを指定すると、コピー先に同名ファイルが存在した場合は上書きされます。引数にFalseを指定すると、コピー先に同名ファイルが存在した場合はコピーされません。
引数を省略すると、Trueを指定したことになります。
サンプルは、「D:\AccessVBA」フォルダの「FileA.txt」ファイルを、「FileB.txt」ファイルとしてコピー後、ファイル名を「FileC.txt」として移動しています。
移動先に同名のファイルが存在するとエラーが発生します。
● サンプル ●
'ファイルを移動（コピー）する（Fileオブジェクト）
' [ツール]→[参照設定]で「Microsoft Scripting Runtime」をチェック
Sub Sample()
Dim myFileSystem As New Scripting.FileSystemObject
Dim myFile As Scripting.File
On Error GoTo ErrHandler
Set myFile = myFileSystem.GetFile("D:\AccessVBA\FileA.txt")
'ファイルをコピーする（上書き不可）
myFile.Copy "D:\AccessVBA\FileB.txt", False
'ファイルを移動する
myFile.Move "D:\AccessVBA\FileC.txt"
Exit Sub
ErrHandler:
MsgBox Err.Description
End Sub
● 補足1 ●
Fileオブジェクトを利用してファイルを削除するにはDeleteメソッドを使います。
Moveメソッド、Copyメソッド、DeleteメソッドはFileSystemObjectオブジェクトのMoveFileメソッド、CopyFileメソッド、DeleteFileメソッドと同じ働きをします。
FileSystemObjectオブジェクトの各メソッドでは、ワイルドカードを利用して複数のファイルを操作できます。
● 補足2 ●
FileSystemObjectオブジェクトは利用する前に参照設定を行う必要があります。
参照設定は、［ツール］メニューから［参照設定］コマンドを選択して、［参照設定］ダイアログボックスを表示します。ダイアログボックスが表示されたら、一覧から「Microsoft Scripting Runtime」をチェックして［OK］ボタンをクリックします。
